カチカチ山のお話は小さいころに読んだことがある人が多いと思いますが、内容をうろ覚えなことも多いと思います。
様々なバリエーションがありますが、原作はかなり残酷なお話で、決して子供向けではありません。
ここでは子供向けのお話として校正した内容でまとめてみました。
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あらすじ
お爺さんが畑を耕していたが、そこにたぬきがやってきて畑の作物を全部食べてしまった。怒ったお爺さんはたぬきを縛り上げて畑仕事にでかけた。
狸はお婆さんをだまして縄を解いてもらうと、お婆さんを突き飛ばして怪我をさせて逃げ出してしまう。
それをみかねたうさぎが仇を討つとお爺さんとお婆さんに約束する。
うさぎは狸に薪を拾うのを手伝ってくれと言い、狸の背負った薪に火をつけて狸に大やけどを負わせる。その後、やけどの薬と言って味噌に唐辛子を混ぜて摺ったものをぬり、追い打ちをかける。そして仕上げに魚を釣ろうと言って、泥で船を作らせて狸をおぼれさせる。
このお話に込められた教訓・教え
悪いことをしていたら、いつか必ず自分もひどい目を会う日が来る。
かちかち山のストーリー
昔々、あるところにおじいさんとおばあさんが一緒に暮らしていました。 ある日のこと、おじいさんの畑がたぬきによって荒らされていました。 おじいさんはタヌキのいたずらにがまん出来なくなり、畑にワナをしかけてタヌキを捕まえました。 そしてタヌキを家の天井につるすと、 「ばあさんや、こいつは性悪ダヌキだから、決して縄をほどいてはいけないよ」 と、言って、 畑仕事に出かけました。 おじいさんがいなくなると、タヌキは人の良いおばあさんに泣き泣き訴えました。 「おばあさん、わたしは反省しています。もう決して悪い事はしません。」 「そうかい。本当に反省しているみたいだね。」 おばあさんはタヌキが可哀想になり、しばっていた縄をほどいてしまいました。 そのとたん、タヌキはおばあさんにおそいかかってきて、おばあさんを突き飛ばしました。 「お人よしでバカなババアだな。タヌキを信じるなんて」 タヌキはそう言って、裏山に逃げて行きました。 しばらくして帰ってきたおじいさんは、腰を強く打って、倒れているおばあさんを見てビックリします。 「ばあさん! ばあさん! ・・・大丈夫か?ああっ、なんて事だ!」 おじいさんがオイオイと泣いていますと、心やさしいウサギがやって来ました。 「おじいさん、どうしましたか?」 「タヌキが、タヌキのやつが、ばあさんをこんなにして、逃げてしまったんだ」 「ああ、あの悪いタヌキですね。おじいさん、わたしがおばあさんのかたきをとってあげます」 ウサギはタヌキをやっつける方法を考えると、山に向かいました。 「タヌキくん。薪を拾いに行かないかい?これから冬が近づく前に、燃やせるものを蓄えておかなくちゃね。」 「それはそうだな。よし、一緒に行こう」 さて、その帰り道、ウサギは火打ち石で『カチカチ』と、タヌキの背負っている薪に火を付けました。 「あれ? ウサギくん、今の『カチカチ』と言う音はなんだい?」 「ああ、この山はカチカチ山だからカチカチという音が聞こえるのさ」 「ふーん、そうなのか」 しばらくすると、タヌキの背負っている薪が、『ボウボウ』と燃え始めました。 「おや? ウサギくん、この『ボウボウ』と言う音はなんだい?」 「ああ、この山にはボウボウ鳥が住んでいるのさ」 「ふーん」 そのうちに、タヌキの背負った薪はメラメラと燃え出しました。 「なんだか、熱いな。・・・あつい、あつい、どうなってんだー!」 タヌキは背中に、大やけどをおいました。 次の日、ウサギは塗り薬を持って、タヌキの所へ行きました。 「タヌキくん、やけどの薬を持ってきたよ」 「おお、それはありがたい。 まったく、カチカチ山はひどい山だ。 ウサギくん、背中が痛くてたまらないんだ。 はやくぬっておくれ」 ウサギはタヌキの背中のやけどに、唐辛子をねって作った塗り薬をぬりました。 「うわーっ! 痛い、痛い! この薬はなんて痛いんだ!」 「よく効く薬は、痛いものさ、ガマンガマン」 そう言ってウサギは、何回もぬりつけました。 「うっぎゃーーーーっ!」 タヌキは痛さのあまり、気絶してしまいました。 しばらくたって、ウサギはタヌキを釣りに誘いました。 「タヌキくん。舟を作ったから、海へ釣りに行かないかい?魚を食べてうーんと栄養つければ火傷も早く治るよ。」 「それはそうだな。よし、一緒に行こう!」 海に行くと、舟が二つ置いてありました。 「タヌキくん、きみはこっちの舟だよ」 そう言ってウサギは、木でつくった舟に乗り、 そしてタヌキは、泥でつくった舟に乗りました。 二せきの船は、どんどんと沖へと漕ぎ出しました。 「タヌキくん、どうだい? その舟の乗り心地は?」 「うん、とっても気持ちいいな。ウサギくん、舟をつくってくれてありがとう。あれれ?何だか水がしみこんでくるぞ」 泥で出来た舟が、だんだん水に溶けてきたのです。 「う、うわーっ、たっ助けてー! 船が溶けていくー!」 大あわてのタヌキに、ウサギが言いました。 「やい!たぬきめ、おばあさんをつきとばしたバツだ」 やがてタヌキのドロの舟は全部溶けてしまい、タヌキはそのまま海の底に沈んでしまいました。
参考ソース:カチカチ山 <福娘童話集 きょうの日本昔話>
参考動画
(映像制作:Keep協会)
※原作は相当残酷な話のようなので、子供向けに構成されています。
(参考;Wiki)
[記事公開日:2013年12月日]
[記事更新日:2013年12月日]
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