長女の幼稚園の便りで紹介されていて、思わず涙が溢れた詩がありました。ネットで調べてみてたどり着いた「今日」という名の絵本の紹介です。妻の誕生日にプレゼントしてあげたら喜んでくれました。
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絵本ナビでも紹介されていますが、もともとニュージーランドの子育て支援施設に貼ってあったものが作者不明のまま世界中に広まったようです。日本語訳版は伊藤比呂美さんによってなされたものですが、秀逸な翻訳にうなります。
『今日』 (伊藤比呂美訳)
今日、わたしはお皿を洗わなかった
ベッドはぐちゃぐちゃ
浸けといたおむつは
だんだんくさくなってきた
きのうこぼした食べかすが
床の上からわたしを見ている
窓ガラスはよごれすぎてアートみたい
雨が降るまでこのままだとおもう人に見られたら
なんていわれるか
ひどいねえとか、だらしないとか
今日一日、何をしてたの?とかわたしは、この子が眠るまで、おっぱいをやっていた
わたしは、この子が泣きやむまで、ずっとだっこしていた
わたしは、この子とかくれんぼした
わたしは、この子のためにおもちゃを鳴らした、それはきゅうっと鳴った
わたしは、ぶらんこをゆすり、歌をうたった
わたしは、この子に、していいこととわるいことを、教えたほんとにいったい一日何をしていたのかな
たいしたことはしなかったね、たぶん、それはほんと
でもこう考えれば、いいんじゃない?今日一日、わたしは
澄んだ目をした、髪のふわふわな、この子のために
すごく大切なことをしていたんだってそしてもし、そっちのほうがほんとなら、
わたしはちゃーんとやったわけだ
正直、妻より、自分の方が泣いてたかもしれません。
仕事帰りに疲れて家に帰ってきたらおもちゃが部屋中に溢れかえっている我が家。それを片づけるというもう一つの仕事が毎日待っている。際限なく繰り返される日々に、いつかこの子達も戦力になってくれる日が来るだろうか、と淡い期待を持ちながら、片づけをする背中で語る父親の姿。
いつか娘たちが同じ立場に立ったとき、この絵本と一緒に私のブログを読んでくれたら嬉しいかな。
[記事公開日:2016年6月14日]
[最終更新日:]
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