オオカミと7匹の子ヤギはオオカミの役割が赤ずきんちゃんとよく似ていますが、子供にとってはたくさんの子ヤギが出ることが面白いようです。最後に子ヤギはどうすべきだったのか?を子供と一緒に話し合ってみると、とても良い教育の時間になると思います。
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あらすじ
あるところにお母さんヤギと7匹の子ヤギが暮らしていた。お母さんヤギが出かけることになり、子ヤギたちに「誰が来ても、決してドアを開けてはいけませんよ」と注意して家を出た。そこへ狼がやって来て、家に入ろうとするが、子ヤギたちはお母さんの言いつけどおり、家にはいれなかった。しかししつこいオオカミにとうとうだまされてしまい、家に入れてしまい、末っ子のヤギを除いて狼に丸呑みされてしまう。
腹一杯になった狼はそのまま眠りこけてしまう。そこへお母さんヤギが帰って来るが、末っ子から事の顛末を聞いたお母さんヤギは狼の腹をはさみで切り裂いて子ヤギたちを助け出す。そして狼の腹に石を詰め込んで縫い合わせた。
狼が目を覚まし、喉が渇いた狼は井戸で水を飲もうとするが、腹に詰め込まれた石の重さで井戸に落ちて死んでしまう。
このお話に込められた教え・教訓
お母さんの言うことをちゃんと聞くこと。
それでも悪い人は騙してやってくることもあるから、誰でも彼でも信用せず、よくよく注意すること。
オオカミと7匹のこやぎのストーリー
むかしむかし、あるところに、お母さんのヤギがいました。 このお母さんヤギには、かわいい子ヤギが七ひきもいました。 ある日、お母さんヤギは、子供たちの食べ物をとりに森まで出かけて行くので、 七ひきの子ヤギたちをよんで、こう言い聞かせました。 「いいかい、母さんが森へ行ってくるあいだ、気をつけてお留守番するんだよ。決してオオカミをうちへ入れてはいけないよ。 あいつは、お前たちを、それこそ皮も毛も残さず食べてしまうのだから。 あいつは時々、姿を変えてやってくるけれど、声はガラガラだし、足はまっ黒だから、すぐと見わけはつくのだからね。」 すると、子ヤギたちは、声をそろえて、 「うん、母さん大丈夫だよ。私たちよく気をつけてお留守番するから、心配しないで行ってきてね。」と言いました。 そこで、お母さんヤギは安心して出かけて行きました。 しばらくすると、外から誰かがドアをドンドンと叩く音が聞こえてきました。 「さぁさぁ、子供たち、ドアを開けておくれ、お母さんだよ。たくさんお土産を買ってきたよ。」 しかし、子ヤギ達は、それがしゃがれた、ガラガラ声なので、すぐにオオカミだとわかりました。そこで、 「開けてやらないよ。お母さんは、そんなガラガラ声じゃないんだから。お前はオオカミだろ。」と答えました。 そこでオオカミは、チョークの木を食べて、声をよくしました。それからまた戻ってきて、戸をたたき、 「さぁさぁ、子供もたち、ドアを開けておくれ。お母さんだよ、みんなにいいものをもって帰ったよ。」とキレイな声で呼びかけました。 でも、おおかみはまっ黒な前足を、窓のところにかけていたので、こやぎたちはそれをみつけて、 「開けてはやらないよ。お母さんはお前のようなまっ黒な足をしていないや。お前はオオカミだろ。」と、答えました。 そこでオオカミはパン屋に行って、店の主人を脅かして、小麦粉(こむぎこ)で足を白くさせました。 さて、オオカミは三度目に、ヤギぎのおうちの戸口に立って、とんとん、戸をたたいて、こういいました。 「さぁさぁ子供たちや、ドアを開けておくれ、お母さんが帰って来たのだよ、お前たちのために、森で良いものをみつけて来ましたよ。」 子ヤギたちは、キレイな声と真っ白い足をみて、今度はお母さんだと喜んでドアを開けてしまいました。 ところが、入って来たのはオオカミではありませんか。 みんな慌て驚き、震えあがって、それぞれ隠れ場所をさがして、一斉に隠れました。 一匹目は、机の下に飛び込み、 二匹目は寝床に、 三匹目は炉の中にかくれ、 四匹目は台所へ逃げ込み、 五匹目は棚の上にのぼり、 六匹目は洗面所の下にもぐりこみ、 七匹目は柱時計の箱のなかにかくれました。 ところが、オオカミは、片っ端から見つけ出し、次々に子ヤギたちを飲み込んでいきました。 ただ、柱時計の箱のなかにかくれた、いちばん末の子だけは、みつからずにすみました。 さて、お腹一杯たらふく食べたオオカミは、木のかげに寝そべってぐうぐういびきをかきながら眠りにつきました。 それから間もなくして、お母さんヤギが森から帰って来ました。 おもての戸は開けっ放しで、テーブルも、いすも、腰かけも、めちゃくちゃに散らばっていました。 お母さんヤギは、子供たちを探しましたが、一匹も見つかりません。名前をよんでも、たれも返事がありません。 そのとき、 「お母さん、あたし、時計の箱に隠れてるのよ。」と声が聞こえました。 お母さんヤギは、この子をひっぱりだしてやりました。そこで、この子の口から、はじめてオオカミが来て、他の子供たちみんな食べてしまったことが、わかりました。 お母さんヤギは末っ子のヤギと一緒に、外へ出たところ、オオカミが木の陰で大いびきを立てながら眠っているではありませんか。 そのとき、お母さんヤギは、オオカミの大きなお腹の中で、何かモゾモゾ動いているのがわかりました。 「まあ、みんなきっとまだ生きているよ。」 お母さんヤギは早速、うちへかけこんで行って、はさみと針と糸をとって来ました。 それから、お母さんヤギは、オオカミの大きなお腹をチョキチョキとはさみで切り裂きました。 するとそこから、一ぴきの子ヤギが、ぴょこんとあたまを出しました。 お母さんは喜んで、はさみで切っていくと、一匹、また一匹と、とうとう六ぴきの子ヤギが残らず出てきました。 みんな無事で、誰一人、怪我一つしていませんでした。 まあうれしいこと。こどもたちは、おかあさんやぎにしっかりだきつき、ぴょんぴょんはねまわりました。 そこで、お母さんヤギは 「さあ、みんな、そこらへ行って、石をたくさん拾っておいで。」といいました。 そこで子供たちは、石をあつめて来ました。そして、それをオオカミのお腹に、つめれるだけつめこみました。 すると、お母さんヤギは針と糸で、元のようにぬいつけてしまいました。オオカミはまるで気がつかなく、ぐぅぐぅと寝ています。 オオカミは、寝たいだけ寝て、やっと起き上がりました。オオカミの胃袋のなかは石がいっぱいで、 のどがからからにかわいてたまりません。 井戸のところへ行って水を飲もうとしたところ、お腹の石の重みでバランスを崩し井戸に落っこちてしまいました。 「わぁ、わぁ、助けてくれー! おれは泳げないんだ! 誰か助けてくれー!」 お腹が重くて泳げないオオカミはとうとう溺れ死んでしまいました。
参考動画
(制作;Keep協会)
※本文の物語と動画とは必ずしも一致しません。
実際、子供たちはお母さんの言いつけは守ったのですが、悪いオオカミはそれをも上回って騙してくるお話しでした。
あらためて、子ヤギはどうすれば良かったのか?子供と一緒に話し合ってみると、とても良い教育の機会になると思います。
[記事公開日:2013年12月19日]
[記事公開日:2013年12月19日]
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